2008年10月27日月曜日

早期と言えるのは1~2年

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今日は10月21日 毎日新聞掲載記事をご紹介します。


Dr.中川のがんを知る:実践編51 早期と言えるのは1~2年

毎日新聞 2008年10月21日 東京朝刊
 

◇発見の決め手、検診だけ
 がんの一生は、たった一つのがん細胞の誕生から始まります。がん細胞の特徴は「死なない」こと。時間とともに分裂を繰り返して増えていき、がんを生み出した患者の体から栄養を横取りして、ついには患者を死に至らしめます。そして、このときが、がんにとっても最期になります。

 たった一つの細胞が10センチ(細胞の数で1兆個)になるには、およそ40回の細胞分裂が必要です。細胞分裂の速さによりますが、乳がんや大腸がんなどを例にとると、おおむね20年の時間を要すると考えてよいでしょう。10センチまで大きくなると半数近くの方が死亡しますので、がんの平均寿命は20歳くらいと言えます。

 さて、検査で1センチより小さながんを発見することは困難です。がんが1センチ(細胞の数で10億個)になるまでには、約15年かかります。一方、この1センチのがんが2センチになるには、たった3回の分裂、1年半ですみます。早期がんと呼ばれるのは、2センチくらいまでのがんを指しますから、早期がんを見つけることができる時間は、非常に限られているといえます。20年というがんの長い一生のうち、検診によって早期がんのうちに発見できるのは、たった1~2年くらいの時間しかないのです。

 このことが、検診の基礎となります。実際、有効性が確立されているがん検診についても、胃がん、肺がん、大腸がんについては年1回の受診、子宮頸(けい)がん、乳がんについては、2年に1回の受診が勧められています。それは、がんを発見できる限られた時間を逃さないためです。子宮頸がんは20歳以上、それ以外は40歳以上が対象です。

 一方、膵臓(すいぞう)がんのように、早期に発見できる時期が極めて短いがんの場合、年に何度も検査をしなければ見つかりません。ただ、毎月のがん検診などは不可能ですから、膵臓がんは検診に向かないと言えます。

 ただし、それであっても、がんによる死亡を減らす決め手は、有効な検診を正しく受けることだけだということを忘れてはいけません。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

毎日新聞 2008年10月21日 東京朝刊

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